まひなおしのみ 〜Pinoのきままな雑記帳〜

「クルトOTKのススメ。」移転先です。その他転鳴エルヴィ配布所などなど

『クルト特化ビショップ』次元編【シャドウバース】

『クルト特化ビショップ』の概要については最初の記事参照。デッキの回し方については第9弾記事参照。
ここでは第11弾パック「次元歪曲」の追加で変化したクルト環境について語る。
(筆者は相変わらずA2でぬくぬくやってるので、あくまで参考程度にどうぞ)


☆クルト特化ビショップ向け追加カード
なんと、今弾でも「是が非でも入れたい追加カード」はなかった!
今弾でも「自デッキは強化なしで他デッキが強化される=相対的な弱体化」という形となり、「第9弾の時点でデッキが完成しているので、環境スタート時から安定した戦いができる」という結論となる。
とはいえ今弾でも「飢餓の輝き」のような「入れてもよさそうなカード」は存在する。早速見ていこう。


・唯我の一刀
5PPで相手のフォロワーかアミュレット1つを破壊。
そこに「自分の場のフォロワーが1体だけの時に進化するとPP3にコストダウンする」という効果が付いた、「エクスキューション」の上位互換カードである。
この条件を満たす事に関して、場にフォロワーを残さなくても支障がないこのデッキは相性が良いといえる。
マゼル本人はクルトを複数枚出すこのデッキのことを嫌ってそうだが…。もしデッキ運が悪いと感じたら外した方がいいかも、なーんて
熾天使の剣ならPP6かかる相手も、このカードならコスト半分で処理できる。心強いカードとなるだろう。
一方で、条件を満たす前はPP5かかる。エンハンス熾天使より安いとはいえ、序盤に引いてしまうと手札を圧迫することとなってしまう。他の除去カードとのバランスは計画的に。

・安息の狂信者
このフォロワーを殴らなせなければ、相手の体力2以下のフォロワー全てを破壊する。
体力3以上及び破壊無効の相手にはダメージすらないが、体力2以下ならダメージ無効の相手も破壊できる。旧リザ展開などに対して強力。
おまけに除去されなければ次ターンも破壊できるため、相手としては除去しておきたい疑似守護フォロワーにもなっている。交戦時能力を持つフォロワーを無傷で動かしてしまう点はマイナスか。
このデッキにおいては、進化権が必要だが3ダメージを与えられるハンプティが比較対象となる。環境に応じて使い分けたい。

☆役立ちそうでクルト特化には合わない追加カード
・安息の顕現
コスト2以下の、それぞれ名前の異なるカードをランダムに3枚、自分のデッキから手札に加える。(原文ママ
一見クルトを引っ張ってこれる優秀なカードに見えるが、さすがはビショップクラスだけあって「対象がフォロワーだけではない」という点が逆に首を絞めることに。
天球や回復スペルならまだいいのだが、法典や熾天使などの除去スペルまでも引っ張ってくるので「このままではクルトが確実に引けない」。
かといってコスト2以下のカードを減らせば、今度は除去カードが貧弱になり顔が守れなくなる。
そもそも「4PP払って盤面に誰も出さないのは隙がデカすぎ」「3枚も引いてきたら手札が溢れる」と、このデッキとの相性は最悪であることが分かるだろう。
これは「アミュレットのラストワードでフォロワーを展開したターンに使うカード」だといえよう。

・セイントガンナー・コレット
「僧侶の聖水1枚を手札に加える」のはいいのだが、他の効果とランダムなので確実に手札に入るわけではないのがネック。
…いやまあそもそも2PPだからクルトサーチを濁らせるんですけど。

・均衡の光・マーロン
「規律の聖痕」で回復できるのは相手だけ。「お互いの」だったら強かったんだけどなあ。
「お互いの」なのは「規律の聖痕が手札に加わる対象」の方。むしろ相手に使われて手札が溢れかねない危険人物

☆番外編
・姦淫の口付け
1PPでお互いのリーダー1回復だって!
相手の場にフォロワーがいないと撃てないのは難点だけど、それでフォロワーに2ダメージ与えられるんだから除去にも使えるわけだ!
…ああ、このカードがヴァンパイアのカードじゃ無ければなあ。そのうちホントにビショップに来たりして


☆次元環境でのデッキ案

※見辛いが「純心の歌い手」は2枚

前述の通り前弾と同じデッキでもよいのだが、試しに新カードを入れてみてしっくり来たのがこれ。
前記事のデッキと比較すると、
・ハンプティダンプティを安息の狂信者と入れ替え
・唯我の一刀を2枚追加
・代わりに安息の使徒と星導の天球儀を抜く

「安息の狂信者」の進化権がいらないという点が思った以上に強かったのでハンプティはついに引退。今までお世話になりました。
そして「唯我の一刀」もなかなか便利なのでできれば2枚ほしい。
ホーリーメイジの数が減ったので「安息の使徒」は抜くとして、あとは何を抜くか…と考えた結果、「星導の天球儀」を抜くことに。
1ドローの恩恵よりもしばらく場が狭くなるデメリットの方がデカく感じ始めたのが決め手。ペガサスも2枚あれば十分になったしな。


☆各クラスとの相性

・vsエルフ
「アーボリスト・ライラ」の追加でさらにバフをかけるのがうまくなったエルフ。
元々「妖精の調べ」に弱いこのデッキにとって、この手のエルフの流行は逆風といえる。是非「安息の狂信者」はマリガンキープしておきたい。
…まあどうせ一番使われるのはリノエルフなんですが。新リザのせいでニュートラル展開してくるパターンもできたので油断ならない。

・vsロイヤル
現在アンリミで流行しているのはスパルタクスデッキ。エルネスタやイルミスナの追加によってドローがはかどるようになったためだ。
しかしドローに力を入れすぎて序盤の動きはむしろ弱くなっていることが多く、下手したらサーチカードで顔面を殴れて7ターンクルトなんて状況もあるほど有利な相手。もちろん相手の「運命」の周りが良ければコンボも間に合わず負けるのだが。
置くのが大変ゆえそこまで話題になっていないようだが、「兵士の誓い」が実はヤバい。
アルベールで攻めつつ簒奪の使徒で除去したり、メリッサで守りながらゼタでベアトリクスを手札に加えたりと、色んな相手に通用する動きでスタッツの暴力を仕掛けてくる。
こういうコンセプトデッキは「兵士の誓い」を破壊したところでもう1枚持っていたりするもの。2・3回は阻止できる手段を持てていないとこちらとしては辛いだろう。
アディショナル追加後は最速5ターン目にエンハンスアルベールに匹敵する攻撃が可能な「抜刀術ディオネ」がヤバい。
正直このデッキでは対策しようがないので、相手が使ってこなくなるようなデッキが流行することを祈るより他ない…守護を並べられてもそれはそれでこっちの顔面が持たないわけだが。

・vsウィッチ
主に「真実の狂信者」のせいでスペルブースト系ウィッチがヤバいことに。
テミスが打てるようになる前に大型フォロワーが並ぶ様は絶望を通り越して哀れみすら覚える。
前弾アディショナルである「オリハルコンゴーレム」を軸に置いた新土デッキも新カードで安定さを増してやや流行。これはこれで大ダメージが飛んでくるが、それでもアグロ寄りの旧土が陰りを見せたという意味では追い風。
スペブ系、すなわちドロシーの流行でアンリミではほとんど見かけなくなったが、マナリアウィッチも今弾で強化されている。ミラナーフ後でもローテで十分活躍できるだけの力は持っているのでこのデッキでは相変わらず不利。

・vsドラゴン
新サタンを出してくる最有力候補。
ひたすらPPブーストやドローをしまくり、9PPでサタンを出したら後は語るまでもなく。
相手が運悪くサタンを引けないとかでなければ勝機はなさそう…。
アグロも結局ヒッポナーフ程度では勢い止まらず。

・vsネクロマンサー
「地獄の君主・ゼベット」の登場で後攻4ターンまで安定してしまったミッドネクロ。
結局ヘクターゲーに持ち込まれてしまうので、そもそもミッドネクロと当たらないことを祈るしかない。
新葬送ドローカード「死を知る者」の追加や、「ダークアリス」と新サタンの相性の良さから旧ケリドウェンも再び流行。正直リアニ8でも十分辛い。
ケリドウェン経由でない素出しダークアリスからのサタンなら十分余裕あるんだけどな…。

・vsヴァンパイア
手札にバフをかける新カードが流行。
だがそんなことをしなくても3ターン目にフラウロスを直接召喚されるだけでしんどい。
アディショナル後はアグロがより加速しそうな新ラウラが気がかり。まあその前に3ターン目フr(ry

・vsビショップ
黄金都市が引き続き流行。「いにしえの聖域」によりバロンを気軽に出せるようになったのが辛い。
そのせいかフォロワーをどんどん並べる方に流行がシフトし、ホーリーメイジ型はあまり見かけなくなった。
環境終盤特有のコントロール増加傾向の上でもそこそこ見かけるようになった程度。対策必須級だった前弾に比べれば少ないので、「安息の使徒」はお留守番でもよさそう。
もちろん「いにしえの聖域」の登場は守り面でも恩恵を見せ、セラフもちょくちょく見かけるように。とはいえ「堕天」が刺さるほどの流行ではないが。
一方で序盤の動きが鈍くなりがちな回復系ビショップは陰りを見せる。
これはこれで次弾での強化に期待できるかも?でもアディショナルは全く関係なかったしなあ

・vsネメシス
全体的に微強化、といった感じ。今まで通りリーシェナも人形も見かける…気がする。
そもそも筆者が低ランク勢なので見かけないだけかもしれないが。
「異次元からの侵略」でマキナなしでもアーティファクトが引きやすくなった…かもしれない。
アクセラレートサタンからのマキナでコキュートスカードを引いてくるというコンボも初期には流行ったが、「コキュートスカードを使うならドラゴンでおk」という理由かあまり見かけない。まあ普通にアーティファクトを「加速装置」で並べられるだけでしんどいもんな。


☆悪夢の始まり?脅威のコキュートスカード
今弾より追加されたカード「氷獄の王・サタン」(新サタン)の能力によって生み出される強力なカード群、それがコキュートスカードである。
コキュートスカードはアポカリプスデッキ(旧サタンの能力で出てくるデッキ)からの出身が1枚ある(アスタロト)ものの、それ以外は新規カード。
アスタロト含めそのどれもが凶悪な効果となっており、その脅威は盤面にほとんど干渉しないようなコンボデッキにも深爪を立ててきた。もちろんこのクルトビショップに対しても、である。
ここではコキュートスカードの中でクルトビショップに対して致命傷となりうるカードを挙げるが、正直対策しようがないので資料程度に思っておけばいいだろう。

・天握
たった2PPでフォロワーかアミュレット1つを消滅させてしまう。
上手く進化フォロワーで気を引ければいいのだが…。
そもそも今弾は「唯我の一刀」によって3PPでアミュレットが割られてしまうのでペガサスは安定しないと思っていいだろう

・サタンの眼光
たった1PPで1ターンの間こちらの手札のスペルすべてのコストを+10する。
クルトコンボ封印という点では安価なルルナイといったところ。それが全クラスから飛んでくる可能性が出てきたわけだ。
1ターン耐えきればいいとはいえ、その耐えるためのテミスも打てないわけで。

・悪意の炎帝
5/5/5疾走というだけでヤバいのに、こちらのアミュレットまでもが消滅してしまう。しかも「全て」である。
ペガサスが溶かされるだけでこちらはレ・フィーエ+オケアノスx2+10PPという条件を満たさねばならないので、ほぼ詰み。まさに悪意しかない。

・辺獄の悪鬼
6/9/6というだけで絶望だが、次のこちらのターン開始時に手札をランダムに1枚捨てることになる。
これでなけなしのクルトを捨てられた日には泣くに泣けない。

これ以外にも出されただけでヤバいカードがてんこ盛り。このカードがなんとアクセラレートによってたった3PPでデッキに4枚も入る(1回の効果内ではダブりはない)。
相手の運が良ければ4ターン目(※)には手札に来てしまうわけで、冗談抜きでこれ1枚だけで勝負が決まりかねない恐怖のカードである。
(※さすがのドラゴンでも1PPでPPブーストはできないので、アクセラレートできるのは3ターン目が最速)
ランダム性が強いおかげで、「とりあえずどのデッキにも入れ得」というわけではない点が唯一の救いか。


☆まとめ
・今弾の強化要素も少なめ。ある意味安定した戦術?
・群れを嫌うおじさんとまさかの共闘!?PP3でエイラや社を叩き割れ!
・新サタンがコンボデッキ勢の悩みの種となりそう

前弾以上に辛そうな環境が予想されるが…クルトビショップに未来はあるのか!?