まひなおしのみ 〜Pinoのきままな雑記帳〜

「クルトOTKのススメ。」移転先です。その他転鳴エルヴィ配布所などなど

『クルト特化ビショップ』災禍編【シャドウバース】

『クルト特化ビショップ』の概要については最初の記事参照。ジャスティー融合型のデッキの回し方については第19弾記事、実現型のデッキの回し方については第15.5弾記事参照。
ここでは第22弾パック「災禍を超えし者」の追加で変化したクルト環境について語る。

☆クルト特化ビショップ向け追加カード
今弾も大幅強化となるカードは追加されず。まあ前弾で回復カード十分追加されてたもんな。
とはいえ一応新しい動きができそうなカードが出ただけマシではある…のか?

・伝説の古書(シルバー)

カウントダウン1で自分のターン終了時に自リーダーの体力を1回復する1PPのアミュレット。

それだけでは弱いが、自分の場にフォロワーがいる場合その数だけカウントダウンを遅らせる…のだが、2ターン目以降は効果が変わってしまう。他のデッキではそちらがメインとなるが、クルトOTKにとっては盤面を埋める時間が長くなるデメリットとなりうる。

よってこのデッキにおいては他のカードの方が使いやすいのだが、後述する新カードを生かすには「回復するアミュレット」が役立つため、そのカードを採用する際には候補となる。

・風を呼ぶ翼人(ブロンズ)

一応クルトOTKにおける今弾の目玉カード。

素のコストは7ながら、結晶のラストワードでお手軽に登場。結晶のカウントダウンは4と重めな代わりにコストは1PPで出せる。

そして彼が場に出ている間にアミュレットを置くと、自分のリーダーを3回復できる。つまりクルトコンボの弾にできるというわけだ。

さすがにアミュレットビショップで採用されたときにヤバくなるということか、回復効果は1ターンに1度しか発動しない。まあクルト2枚置いてる状況では最高でも2枚しか置けないが、その2枚置けるときに計算をミスらないように注意。

もし彼が出てきたターンにコンボを決められなくても、4/5守護が場に出てくるので自リーダーを守ることができる。あるいは安寧に包まれることで次ターンの打点として使うことも狙える。


☆もしかしたらクルトOTKに使えるかもしれない追加カード

・不屈の祈り(ブロンズ)
自分のリーダーと自分のフォロワーすべてを1回復。
カードを1枚引く。自分の場にアミュレットが2つ以上あるなら、1枚ではなく2枚。(以上原文ママ

2PPのカードなので、フォロワーをろくに置かないこのデッキにとっては通常時は「僧侶の聖水」の下位互換となってしまう。

このカードが真価を発揮するのはアミュレットが2つ以上ある時。2PP2ドローは確かに強力。

とはいえ、このデッキは最近でもアミュレットが2つあって2PP使える場面というのは意外と少なく、コンボで使うにも2PPは重いのでクルトOTK向けではないか。

 

・安寧の降臨(レジェンド)

ついに3PPで相手フォロワーかアミュレット1枚を破壊できるカードがニュートラルに登場。さらに追加効果もあるのだが、破壊された自分のフォロワーの数が条件でありまず発動しないので省略。

フォロワーを処理する分には「平等なる裁き」や「突然の落石」で十分。これをクルトOTKデッキに入れる理由はズバリコスト3以上のアミュレット対策である。「破壊」なのでラスワ対策はできないが、エイラとかそこら辺は対処可能。どうしても必要なら一考。

 

・新鋭の花火師・マーヴェラ(シルバー)

4/3/3(進化後5/5)、ファンファーレで相手フォロワー全てに1ダメ、進化でさらに2ダメ与える。エンハンス6でEPを消費せずに進化させることも可能。

ダメージ軽減系などの例外こそあれど、基本的にはあの「ハンプティダンプティ」の上位互換ということになる。

回復カードを使わない前提だとダメージ量は金クルトよりも多くなる、ともいえる。まあその代わり進化時回復はしないが。

フォロワー展開が多くなる環境なら採用圏内だろうが、今は横並べに厳しい環境なのでどうだろう。

 

・密かなる代行者(シルバー)

素のコストが9なので結晶前提。2コスでファンファーレ1ドロー、カウントダウン2でラスワランダム相手フォロワー1体破壊。

要するに「宝石の輝き」に引っかからない「愚神礼賛」である。アミュ軸というわけでもないとややコストが重く感じるところだが、果たして。

 

☆アディショナルカード

(※今回も革命と言うほどの影響はないため同記事にまとめさせていただきます)

・セイクリッドレオ(レジェンド)

トークンカード「獅子の祝福」が喉から手が出るほどの性能。

0コストで自分の場にあるカードを複製できるため、クルトが1枚しか手札にない場合でもコストに支障なくクルトコンボが決められる。

また、複製したカードがアミュレットなら相手フォロワー全てに3ダメージを与えつつ自分リーダーを3回復。つまり0コス回復札としても使えるのだ。

それほどの性能でありながら「革命とは言えない」のは、肝心の入手方法がイマイチなため。6コスもあるセイクリッドレオを出しつつ進化させ、相手フォロワーに当たって攻撃時能力を発動させなければならないのだ。アンリミでこれはあまりにも遅い。

一応ファンファーレで自分の場のアミュレットを破壊すればオートで進化してくれるものの、これはペガサスしか場にない時にペガサスを割らされるというデメリットにもなりうる。自身が守護を持っていれば多少遅延になっただろうに、持っているのは自身の戦闘ダメージを0にして必殺を持つというもの。強いは強いが、クルトOTK向けではないことは分かるだろう。

総じてこれをクルトOTKに入れるぐらいなら、5コスでクルトを引いてこれるフィーナを採用した方がまだマシ、といった評価となる…今のところは。もし万が一アッパーでコスト減少があったり、「獅子の祝福」が別手段で入手できるようなことがあればクルトOTKでもお世話になるかもしれない。

 

・獅子の聖域(ゴールド)

1コス1ドロー1PP回復。つまり0コス1ドロー!…というのはあくまで「相手よりEPが多い時」のみの話。条件を満たせなければ1ドローすらできない上にカウントダウン2で盤面を圧迫する。

あくまでこのアミュレットのメインは『ランダムな相手のフォロワー1体は「ラストワード 自分のリーダーにXダメージ。Xは「これの元の攻撃力」である」を持つ。』というラストワード効果なのだろう。こっちの効果はクルトOTKには生かしづらいので採用は難しいか。

 

☆クルトOTKにおいて警戒すべき追加カード
・デッドリーエルフ(エルフ)

フェアリーを10枚融合している状態で出すと、相手のデッキにフェアリーを10枚追加するカード。

これを使われると引きたいときにフェアリーを引いてしまう全デッキ共通のデメリットに加え、ミニゴブのクルトサーチが確定どころか低確率になってしまう

とはいえ、さすがのアンリミでもフェアリー10枚確保は時間がかかるため、それまでにクルトを2枚引いてしまえばOK。正直魔道具やハイランダーシナジー系のデッキに比べれば蚊に刺された程度の話ではある。

 

・ビクトリーブレイダー(ロイヤル)

これが場にいる限り、自分のリーダーと(中略)は「受けるダメージを-3する」を持つ。つまりこいつが場にいる限りクルトではダメージを与えられなくなる、ということ。

今までもダメージをマイナスする効果の持ち主はいたが、実用性を以て使われていたのはアイギーナぐらいなもの。しかしこいつはアクセラレートがオースレスナイトの上位互換とあって、連携ロイヤルにおける採用率は高いものとなるだろう。

7/5/8(しかも中略している部分でこいつ自身もダメージ軽減)とアンリミ基準ではコストが重いながらも確定除去以外で対処困難なため、環境で流行した場合は対策カードを採用した方がいいかもしれない。(デュランダル相手なら全然怖くなかったんだけどなあ)

 

・カウンターマジック(ウィッチ)

2PPでランダムなフォロワー1体に3ダメージを与えつつ、自リーダーを「次に受けるダメージ0」にするスペル。

「フォースバリア」の時は使われなかったが、こちらは除去しつつ守れるし空打ちも可能なのでアンリミでも十分採用される可能性はある。

幸い「次に受けるダメージ」なので、端的に言えば11回聖神弓を撃てばよいのは不幸中の幸いか。

 

☆番外

・戦地への呼び出し(ブロンズ)

スト2のロイヤルフォロワーをデッキから引いてくるカード。当然ロイヤルのカード。これでペインレスを確定サーチできるが、どうせ引くならバフをかけたいか。

…ああ、モスコの実でコスト2も引けたらなあ(まだ言ってるよコイツ)


☆災禍環境でのデッキ案

結論から言うと、「風を呼ぶ翼人」は扱いづらい。やはりカウントダウン4であり出てきたターンにしかコンボを狙えないあたりが難しいところ。ということで、今弾では素直に前弾のデッキをそのまま使うのがオススメ。

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といいつつ、前弾記事から多少カードを変更している。
具体的にはイリスをペガサスに、宝石の輝きをパニスナに変更。
後はラスワ回復とコスト変更意識で「聖痕の発動」と「光明のプリースト」の枚数を逆にしている。

初期の頃は大変お世話になりながらもしばらくは不採用だった「ペガサスの結晶像」だが、最近は3コス以上のアミュレットが破壊される機会が減少していることと、どうせクルト素引きが前提なら1枚ぐらいは出してる暇ができる、という考えで再雇用している。出せれば強いとはいえ、複数枚引いてしまった時の手札圧迫の方が辛いのでピン刺し推奨。

パニスナは除去担当。前弾よりは除去することで勝ちにつながる試合が増えた、ということでもある。ドロソであるアミュレットが1枚でも割れていれば、ファンファーレで1ダメ+進化時能力で体力3以下消滅+パニスナ自身の4点と最大3点除去可能。おまけに生き残れば守護も持っているため、アミュレットの数が少ないこのデッキにおいても破格の性能を誇る。うっかりナーフ解除されるとクルトOTKには入れられなくなるため、試すなら今の内だ。


☆各クラスの動向

今弾は「加速装置の枚数制限」という大事件があったものの、AFネメシス以外にもアグロもコントロールもできるような万能デッキが複数登場しており、結局フォロワーを置くだけの脳筋アグロ戦術は通用しにくい環境となっている。まあ単純なアグロが減ったのはクルトOTKにとって嬉しいところなのだが…。


・vsエルフ

フェアリー関連のカードが多数追加。特に「フラワーフォックス」はシャドバトから能力が変わっていないほど強力。残念ながら「ブリリアントフェアリー」は実戦向きではないが、「デッドリーエルフ」の方は強力な融合カードとして採用がチラホラ。
そんな中アンリミで流行しつつある新機軸は、「妖花の捕食者」を生かした疾走バウンスデッキ。キーカードが引けないと沈黙しやすいが、引けたときの爆発力はすさまじいものがある…とはいえこちらが対策しようとなるとガチガチの守護で固める必要があり、その分コンボターンまでの時間が犠牲になるのだが。


・vsロイヤル
「ビクトリーブレイダー」の強力なアクセラレートを生かした連携ロイヤルが流行…らないだろうな。「ユニオン・マジック」がナーフされない限り小さいフォロワーを並べるデッキは不利すぎる。ということでそのまま流行らないでくれるとクルトOTKとしては助かるかな?

とか思っていたらその「ユニオン・マジック」がナーフ。ミストリナベイリオンもナーフでコストアップされ撤退ロイヤルが実質後攻専用戦術となってしまったこともあり、今アンリミで見かけるロイヤルはほぼ連携ロイヤルとなってしまった。どうしても対抗したいなら上記のデッキ例より除去カード多めの編成で。

・vsウィッチ

土ウィッチに革命がおこる。新能力「スタック」によって盤面圧迫という弱点を克服、既存土カードのアッパー調整も加わり除去も打点も十分だったが、あと一押しが足りずにメジャーとまでは行かなかった…アディショナル実装までは。

まさかたった1種類のアディショナルカードで一気に環境トップに食らいつけるだけの力が備わるとは。まさにあと一押しを実現したのが「スペリオルコントラクター」。1/1/1疾走の上、スタックを7以上消費することで4/4疾走も横に並ぶという破格の効果である。このカードの実装で積極的に土を消費していけるようになった上、スぺちゃん再利用のためにあのにっくき「虹の輝き」が土にまで採用されるようになるなど、こちらとしても辛い相手となった。

しかしそんな土全盛期でもスペブウィッチは健在。前述のイザベルナーフにより疾走系のスペブはやや数を減らしたこともあり、どちらかといえばスペブの方が仮想敵となりそうだ。後はもう一つのアディショナルカード「想像の具現化」をオズ(+ウィズダムコアによるPP回復)で早めに撃つデッキも登場。混沌ウィッチ以上にバクチ性が高いため、実用性は低いもののロマンを求めて愛用する人に今後とも出会うことだろう。

 

・vsドラゴン
新たなアンチゾーイカード「炸裂の魔女」が登場。まあスタックをガンガン消費する現環境の土ウィッチにはあまり入らないようだが。
その一方で深海ダゴンが「天使の加護」によって守護を完全に克服。一応ディスカドラゴンも新しいディスカカード「火炎の竜闘士」を獲得、とアンリミ主流のデッキが着実に強化されている。

ただどのデッキも序盤は弱いことが多いので、安息を手札にキープしつつキーカードを拾っていければ勝利に近づくだろう(楽に勝てるとは言っていない)。

・vsネクロマンサー
前弾から変わりなくラスワと骸の2強。アグロが数を減らしたのはこちらとしては追い風だが、いざ出会ってしまうと対処は引き続き困難。

新カードの「スケルトンレイダー」や「ケルヌンノス」を生かすため「バトルキョンシーガール」を大量にリアニメイトするデッキも登場。しかしキョンシーを引けるかどうかという大きな弱点を抱えており、使用率は伸び悩んでいるもよう。

・vsヴァンパイア

「血の取引」の上位互換となる「ダークオーダー」が登場。自傷回数を2回稼げるようになるので狂乱ヴァンプの必須級カード。他にも先に自傷は必要だがたった1コスで必殺突進する「まどわしの魔狼」、カウントダウン1コスト1で素早く1自傷1ドローしつつ割れるまでに狂乱していれば3回復までできる「鮮血のおっぱい首飾り」、さらには闇蝙蝠のナーフ解除によるコストダウンもあり、3ターン目にフラウロスとダークナイトが同時直接召喚できてしまうのが日常風景となってしまっただからフラウロスナーフしたときに3ターン目はまだ速いって言ったんだよ

「夜天の吸血鬼」のナーフなどもろともせず、むしろAFから加速装置が没収されたことでさらに暴れることとなった狂乱ヴァンプ。ただ数が増えたことで自傷したまま回復をおろそかにしてしまう相手も当たらないこともない。クルトOTKとしてはその一点のみがつけこむ隙といえよう。


・vsビショップ
アミュレットや守護関連のカードが追加。とはいえそれで強化されたのはアンリミではマイナーなデッキが主。結局はいつもの教会ばかりで、たまにエイラという感じ。

・vsネメシス

ついにあの「加速装置」が1枚制限をかけられた!これでAFネメシスに苦しめられていたデッキが活躍できるか!?…と思ったのもつかの間。実際は前述の土ウィッチや狂乱ヴァンプによって結局焼け野原のままという始末。

しかも、AFネメシスにとって「加速装置」没収を補って余りあるほどの強力なカードが追加された(AF使いにとっては誇張表現もいいところなのだろうが)。それが「ジェネシスアーティファクト」である。たった4コスで場に出せ、進化すれば厄介な能力持ちの守護AFを2体も出してくる。ぶっちゃけ加速装置がなくとも「量産機構ジェネシスシオン」とかいうチート呪文を唱えられるだけで大抵の相手は爆散するわけだ。

クルトOTKとしてはまさにこのジェネシスAFの追加が向かい風。今までのAFネメシスであればフォロワーを置かないだけでやや有利に立ち回れていたのだが、このカードの追加によりデッキの性質が大きく変わり、フォロワーを先に展開してくるようになったので一気に苦手な相手となってしまった。まあ守護を気にせずダメージを与えられるだけ疾走系OTKより立場はマシといえるのだが。


☆まとめ
・「風を呼ぶ翼人」はクルトOTK界の一陣の風となれなかった…

・AFネメシスが加速装置没収で逆に厳しい相手に!?
・デッキの多様化にまぎれて有利なデッキに奇襲をかけよう!

クルトを素引きできるような運が必要とされている環境ではあるが、ひとたび引ければ5ターンリーサルも起こしうるポテンシャルは秘めているこのデッキ。向かい風な今あえて使ってみるのも面白いかもしれない!?