まひなおしのみ 〜Pinoのきままな雑記帳〜

「クルトOTKのススメ。」移転先です。その他転鳴エルヴィ配布所などなど

『クルト特化ビショップ』リナクロ編【シャドウバース】

『クルト特化ビショップ』の概要については最初の記事参照。ジャスティー融合型のデッキの回し方については第19弾記事、実現型のデッキの回し方については第15.5弾記事参照。
ここでは第21弾パック「リナセントクロニクル」の追加で変化したクルト環境について語る。略すとリバグロに似ててややこしい

☆クルト特化ビショップ向け追加カード
今弾は新機軸の土台となるカードが多くクルトOTKに使えそうなパーツは少ない。
というか「少し間違えば革命級になりえたカード」が追加されたので残念に見えてしまう現象。

・聖痕の発動(ブロンズ)

自リーダーを1回復する1コストのスペル。デッキに直接入れられる純粋なスペルとしては初の1コス回復カード。

さらに、このターン中に自リーダーが回復した回数をXとして、ランダムな相手のフォロワー1体にXダメージを与えられる。回復してからダメージなので、このXにはこのスペル自体の回復も含まれる。つまり最低1ダメージは保証される。まあこのデッキでは基本1ダメージとなるだろうが、一応ダメージスペルとしても使える。

除去にも使えるのはメリットだが、コンボ中に相手にダメージを与えてしまうことで、相手を倒して余計なラストワードを発動させてしまう原因ともなるデメリットもあるので注意。

アクセラレート組との比較としては、スペルのコストを上げる効果に弱いのでアクセラレートの方がコンボ阻害されにくい代わりに、「忌むべき教示」等でフォロワーが出せない状況下でも、アクセラレート発動条件を気にせず空打ちできるというメリットがある。

・不器用な信頼(シルバー)
相手のフォロワー1体か自分のカウントダウン を持つアミュレット1つを選択する。
フォロワーを選択したなら、-2/-2する。
アミュレットを選択したなら、カウントダウン を2進める。(以上原文ママ

ある時は相手フォロワーの弱体化(あわよくば破壊)、またある時はアミュレット加速でドローを狙う、という2つの使い方ができるカード。

条件が2つとはいえどちらも対象がなければ空打ちできないが、これ自体が1コストなので撃つ場面にはそれほど困らない。1ドローが付いてない点を除けば「気高き教理」の上位互換となる。

…と言いたいところだが、このデッキにおいては少し問題となる要素がある。それはこのカードが自然カードである点。

筆者のように何も考えずに前弾のデッキに組み込んでしまうと、ワンコを出してもジャスティーが引けない、なんて事態になってしまう。入れるなら荒野の休息は抜いておくように。(もちろん手札溢れにも注意)

 

・平穏の制定者・マーロン(レジェンド)

ランダムな相手のフォロワーX体を破壊する。Xは「相手の場のフォロワーの数から、自分の場のフォロワーの数を引いた数」である。(原文ママ

このファンファーレを持つ3/2/2。(進化後4/4能力なし)

進化権が不要で「自分の場にフォロワーがいないほど効果が強くなる」という点は相性がいいのだが、よりによって「自分の場のフォロワーの数」に彼自身が含まれてしまう

つまり残ったフォロワー1体をこの貧弱スタッツで進化突進して対処しなければ全除去できないので、インフレが進んだ現環境のレジェンドとしては力不足感が否めない。(平等なる裁きとかと組み合わせて2枚で全処理しろってことなんだろうが)

 

・明光の翼人(シルバー)

結晶が2コスカウントダウン2、2ドロー。出すときに2コスかかるとはいえ、カウントダウンも考慮すると黄金の鐘と同等といえる。結晶なので宝石でのサーチには引っかからないというのがミソ。

おまけに相手よりEPが多ければターン開始時に自リーダー2回復。ターン開始時なのでクルトの弾にはならないが、こういう地味な回復が寿命を延ばしてくれるというもの。まあアンリミはOTKが多いから意味ないかもだけど

いざというときは6コスで素出しして進化後4点疾走に。ただ体力の高さは安息に包まれるには邪魔。素出しする分には教会用のカードですな。


☆もしかしたらクルトOTKに使えるかもしれない追加カード

・アイアロンの残骸(シルバー)
ファンファーレで1コス1回復のリペアモード入手。カウントダウン1でラストワード機械カード1枚サーチ(これは含めない)。

機械カードを多くデッキに入れていたリベリオン時代から変わっていなければありがたいカードだったが、既に機械カードはデッキから抜けており、サーチするカードがないためデッキ圧縮にもならない。

後述するカードとの相性は抜群。真価を発揮できないこと覚悟でデッキ圧縮カードとして使うか…?

 

・モスコの実(ゴールド)

ファンファーレでコスト1のフォロワーをサーチするアミュレット。対象がコスト2以下ならクルトサーチできるのになー

しかもこれは自然カード。ワンダーコックのサーチ対象となる。ワンコからでもクルトが引けるようになってたのになー

出したらジャスティー融合カードがなくなるのではという心配も無用。カウントダウン1ラスワでナテラの大樹が帰ってくる。ちょっと手札が溢れやすくなるけどそれを補えるだけのメリットはあるよね

おまけにこのカードはなぜか機械カードでもある。前述の「アイアロンの残骸」からも確定サーチできてしまうのだ。ああホントなぜこのカードでクルトサーチできないのか。

 

エスカマリの助言者(ブロンズ)

3/2/3守護1ドロー。守りとドローを兼ねたカード。

強力な代わりに相手リーダーを1回復させてしまう。…言うほど強力か?

今のインフレ具合としてはデメリットを付けるまでもなさそうな感じだが、まあそれがブロンズ止まりである所以なのだろう。あの冒険者だってブロンズなのに

おそらく相手の体力14の時に出すことで相手のゼルガネイアを阻止するためのカード。クルトOTK的には聖水を手に入れつつ拳で除去するあの娘との二択かな。

 

・イズニアの再興(ブロンズ)

5コス3ドロー。ただし自分のフォロワーが進化すれば3コスに変化する。

進化権を雑に切ってもいいこのデッキと一見相性がよさそうだが、実際は3ドローもしてしまうと手札が溢れまくってしまうので微妙。

もっと手札カツカツになる進化軸デッキで使うべきだろう。

 

☆アディショナルカード

(※今回は革命と言うほどの影響はないため同記事にまとめさせていただきます)

・贖罪の司祭・イリス(レジェンド)

4/2/4守護なのだが、ファンファーレでPP2回復なので実質クルトサーチを濁らせない2コス守護カードとなる。
おまけで貰えるレリックスフィアは漆黒の法典と同等のファンファーレを持つアミュレット。まあ一般的にはこっちが本体なのだがクルトOTK的にはおまけ。

さらに進化するとターン終了時に3種類のレリックの中から1つが出てくる。スフィアもそうだが盤面を埋めてしまう点は注意。とはいえ各レリックの効果はこちらの延命に少しは役立つため、このデッキにおいても進化するのは悪手ではない。


☆クルトOTKにおいて警戒すべき追加カード
・恒久の天使(ニュートラル)
5コスで自リーダーに次ダメージ0を付与するカードが登場。守護持ちの上ラスワでリーダー回復までできる守りのエキスパート。

直接召喚できるカードとして天界の門使いに注目されているらしいが、直接召喚時にはダメージ0効果は付与できない。逆に素出しされたときこそ注意。


☆リナクロ環境でのデッキ案

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後述するが、今弾では除去カードを入れても延命が間に合わないため、開き直ってコンボ成立を早いターンで行えるようなデッキ編成にした方が勝率を上げやすい。この結論に至るまでに筆者はかなり迷走したが、ようやく出た結論デッキがこれである。

前弾との違いは、純粋な除去カードである「突然の落石」「平等なる裁き」を無くし、ドローアミュレットを割れる「神愛の一撃」や回復札にできる「聖痕の発動」を搭載。そして「ダーティプリースト」を「明光の翼人」にし、4ターン目に手札がほぼ満タンになるように立ち回りやすくした(入れ替えたカードと枚数バランスは異なる)。後はテストでイリスをピン刺し。代わりに「宝石の輝き」を1枚減らしている。

結局「不器用な信頼」はワンコサーチとの兼ね合いをうまく捌ききれず、今回は不採用とした。採用する場合は「融合用に1枚は手元に残したい」「ワンコサーチ時2回目以降も2枚引くことになる」という点に注意すること。


☆各クラスの動向

今弾は上位デッキが軒並み不利な相手ばかりでどうしようもなかったが、ナーフ解除後は様々なデッキを見かけるようになったことで相対的に通用するように。

無理な相手は無理と割り切った方が勝率は高くなるだろう。


・vsエルフ
「ヒーリングフェアリー」の追加で豪風リノの回復手段が増え、安定性が増した。

…が、今弾でより恩恵を受けたのはロキサスの方だろう。ナテラをたくさん増やしてオープンアップだぜい!ローテで大暴れしてナーフされないかな^^

なんて思ってたら、もはやロキサスすら必要ない次元までたどり着いていた。ローテですら初期環境を脅かすほどのプレイ回数稼ぎができてしまう現状、アンリミで新ラティカを走らせるのはもはや朝飯前というわけだ。これにはリノセウス使いも浮気せざるを得ない、のか…?

ナーフ解除されるも機械エルフは復権せず。まあ三日天下の時もアンリミではそれほど見かけなかったからな。代わりに様々なデッキが出てきたことでラティカが安定しづらくなり、代わりにロキサスが復権した。

クルトOTKとしては「安息の領域」で時間稼ぎしつつ6ターンOTKを狙いたいところ。


・vsロイヤル
回復しつつ1ドローできる「隠伏の記憶」、連携が溜まっていれば実質0コストで撃てるフォロワーサーチカード「陽だまりの邂逅」などサポートスペルが充実。

ローテではヤバそうと言われる王と姫だが、アンリミではちと出せるまでが遅いか…とか思ってたら、1ターン遅い代わりに抜刀術不要なアックステイカーロイヤルと言わんばかりにPP回復と撤退を繰り返すデッキが登場。結局アンリミロイヤルのメインデッキにまで昇格した(ただし「撤退でコストダウンした王姫を確定サーチするためにピン刺しする型」はマイナー止まり)。

クルトOTKとしては最速後攻5ターンながらそれまでの火力は高くないので、コンボは決めやすい方。アグロをほぼ見かけなくなったのが嬉しい。

・vsウィッチ
初期値3コスでスペブでコストダウンするうえ1ドローまでできるフォロワー「マギスの魔導師」が登場。どこまでスペブウィッチを強化すれば気が済むのか…まあこれ自身はスペブできないけど

おまけにアディショナルで追加されたイザベルがアンリミでも大暴れするほどヤバい。たったの1コスでAOEできてしまう「ユニオン・マジック」のせいで脳筋アグロは壊滅。アンリミでは様々な種類のスペルを素早く使って5ターン目に「アルティメット・マジック」を撃てるようにしつつスペブ疾走などを使って残りの10点を削り切るなんてデッキもあり、彼女の存在だけで環境の流行をガラリと変えてしまっていることはもはや異論はないだろう。

クルトOTKとしては疾走スペブが増加傾向である点を除けば従来通り、「虹の輝き」さえ打たれなければ割とチャンスはある方。

 

・vsドラゴン
ナテラの大樹を大量生産するカードが追加。自然ヴァイディの復権なるかといったところだったが結局庭園しか見かけず(後は意表を突く型としてアグロがちょこちょこいた程度)。

その後ナーフ解除によりディスカドラゴンが復権。1点から2点になるだけでリーサルスピードが大きく変わるため、それまでほぼ庭園しか見なかったアンリミドラゴンの傾向を塗り替えることとなった。

クルトOTKとしては安息があれば対処できた深海ダゴンだけじゃなくなった点は辛いが、ディスカドラゴンもプレシオが出てくるまではほぼフォロワーを出してこないのでコンボは決めやすい方。

・vsネクロマンサー
ローテではエンネアが注目されているが、アンリミではニコラも割とヤバそうな気がする。一応禁絶グレモリーが今まで7ターンかかっていたところが6ターン目には撃てるようにはなった。

…そんなことは梅雨知らず、ローテでも大暴れ中のラスワネクロがアンリミでも急激に評価を伸ばした。ローテの動きだけでも十分厄介な上、2コス結晶組を骸でたたき起こすコンボまで搭載しておりもはや手のつけようがない。クルトOTKとしてもアグロ調な動きをされてしまうと大不利。事故ったとしてもセレスト直出しでコンボを封じられると辛い。

・vsヴァンパイア
新モノの能力を生かし、悪魔の鍵で引っ張ってきた底を疾走させるという最速5ターンOTKプランが存在する。まあそもそも悪魔の鍵を引くだけでも大変なんだがな。むしろ鍵に頼らず新モノを生かして「ほぼOTK」を狙うデッキの方が主流。

それよりヤバいのはさらに強くなった狂乱ヴァンプ。「蹂躙のデーモン」のアクセラレートで1コス1自傷1ドローできる上に、「デモンディーヴァ」の進化後攻撃時能力で一気に3回自傷を稼ぎ、フラウロスの二度目降臨も容易くなってしまった。ナーフ解除される前は狂乱ヴァンプとその対策デッキばかり見かける始末だったが、ナーフ解除後は様々なデッキを見かけるようになったことで対処しやすくなり、とあるアンリミ大会では対策されすぎて逆に決勝進出できなかったことで話題となった。(ヴァンプ側もブラッドウルフ枚数制限解除という上方修正は受けているのだが)

クルトOTKとしては「相手の自傷でいい感じに体力が削れればワンチャンあるかも」という厳しい状況は変わらず。


・vsビショップ
例によってヤテラントゥ・教会・エイラの3強は強化の恩恵を受ける。一応清浄や社の強化もされたのかな?

特にヤテラントゥはローテでも暴れられるほどのサポートカードが揃い、アンリミにはそこに安息アイギーナという鉄壁ガードが加わっている。前弾でも十分暴れていたが、今弾でも脅威…だったのだが、ローテでも大暴れしてしまった結果ヤテラントゥとパニスナがナーフを受けてしまった。それでもヤテラントゥはごくまれに見かける程度には息をしているようで、パニスナに至っては3コスでも効果がそのままなのでレジェンド級に強いままである。

ナーフ解除によるエイラのコストダウンに加え、アディショナルカードのマスターコックの追加によりエイラビショップの株が急上昇。それでも同じくらい見かける教会ビショップ(自然ビショップ含む)も相当ヤバいが。今弾のアンリミでは見かけないものの守護ビショップも優秀なカードが多数追加されている。
クルトOTKとしては相手が事故るのを祈るのみだが、ブン回りさえしなければテンポロスが激しい相手ではある。エイラに関しては打点がフォロワーで殴るだけなので、安息で安定した時間稼ぎが可能。

・vsネメシス

出せれば超強い今弾のベルフォメットが機械カードを融合できることを利用して、天界の門で確定コストダウンして6コスで出すコンボが登場。結局AFネメシスしか見かけない状況を変えるほどではなかったものの、相手にする分にはベルフォメット着地後に阻止するのはアンリミでもやや難しい(自分で使ってみると意外と突破されやすいのだが)。天界の門を出す前の繋ぎとなる「機械兵」「大型機械兵」のポテンシャルも高く、クルトOTKとしてはカード集めさせてくれる隙が少ない点に注意。事故ってくれればAFの方が楽というあたりクルトOTKも捨てたもんじゃない…かな


☆まとめ
・クルトOTKとしての強化は地味。「不器用な信頼」はワンコサーチの事故に注意

・ナーフ解除は天敵が減ったので結果的に追い風だった
・参謀!モスコの実を俺にもください!

 

とにもかくにも「モスコの実」の仕様変更があれば超強化されるんだ!
それだけにその可能性はないだろうことが悔しいのだよ…。